東福寺の南の門、勅使門を出て少し歩くと、光明院があり、ここの波心庭も三玲の作品です。門の入り口には”庭の自尊心を傷つけますので、是非と思われる方以外、どうでも良いと思われます方は、自問の上、入山しないで下さい”と書かれた看板があり、拝観料も自分で判断して入れるように、竹筒が下げてあります。誰もいないお部屋に恐る恐る入ったとたんに、目の前にわぁーという迫力でお庭が迫ってきます。三つずつ並んでいる石はそれぞれ、釈迦三尊、阿弥陀三尊、薬師三尊を表しているそうです。それは置いといて、本当に心がなごむ感じで、立ち去りがたいお庭でした。
吉野窓から
桔梗の花が緑と白と茶の中で、涼しげでした。ボランティアの方が一人、黙々と庭の手入れをしていらっしゃいました。茶色になっているコケは、てっきり枯れているのかと思ったら、その方のお話によると、葉を閉じているだけで、水分を含むと開いてきて緑色に変わるとのこと。桔梗の周りに水をあげたので、確かにその辺は緑色になっています。梅雨の後にくると美しいというのは、そういう意味だったのですね。いつも緑色だときれいなのにと素人観光客は思いますが、水をあげすぎると、根腐れしてしまうので、自然現象に任せるようにしているとのことでした。ウマスギゴケという、耐性のある苔をちゃんと選んでいるそうです。本当に皆さん、いつくしんで大切に守っているんですね。
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