8/05/2017

西大寺展@あべのハルカス

連日35度を超す猛暑日が続く大阪ですが


どうしても観たくてあべのハルカス美術館へ
(京都からは電車を乗り継いで、地上には出ることなく行けます)


奈良時代に父聖武天皇が創建した東大寺に対して、その娘である称徳女帝の勅願によって建てられたのがこの西大寺です。当時は薬師・弥勒の両金堂をはじめ、東西両塔、四王院、十一面堂院などの百十数ものお堂があり、大伽藍だったそうです。


その後荒廃してしまったのを再建したのが鎌倉時代の僧、興正菩薩叡尊上人です。


今回の目玉(?)、吉祥天立像(浄瑠璃寺)です

お寺でお厨子の中に入っておられる姿は拝見したことがありますが、こちらでは明るい中360度、近くでじっくりと見ることができます。秘仏のため色がとてもきれいに残っています。細工が繊細で、とくに二重になっている衣袖と裳裾が雲のように巻き上がっている造形が素晴らしいです。後ろ姿はふくよかでなまめかしく、絶世の美女と言われるのも納得です。



この秘仏、愛染明王坐像(西大寺)は後期お出ましです


清涼寺式の釈迦如来像(西大寺)です

こちらの像も西大寺で拝見したことはあるのですが、やはり近くでじっくりと見られるのは嬉しいことです。この像は叡尊が仏師に命じて、清涼寺に赴き釈迦如来像を直接模刻したと言われます。清涼寺の釈迦如来(国宝)よりも顔つきがずっと優しく穏やかでした。


大きな文殊菩薩騎獅像三体が並べて展示されていました(うち一つは法華寺のもので写真なし、他の二点はwebより)。大智寺のものは寺外での初公開だそうです。お顔はほれぼれするほど美しく、獅子に掛けてある布の細工もきれいで、快慶作とも言われているそうです。般若寺のものもお寺では拝見しましたが、こんなに近くで見られるのはうれしい限りです。



西大寺のこの↑文殊菩薩様(絵葉書より)のお出ましは後期ですが


可愛い「兎の眼」の善財童子さんはいらっしゃいました(絵葉書より)。

暑さのせいか、美術館はすいていてゆっくり見て回ることができました。





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