滋賀県の琵琶湖の北東のほとりにある高月(たかつき)町一帯は観音様の町といわれ、数多くの観音様が点在しているそうです。その中でも一番有名なのが向源寺(渡岸寺)の十一面観音(国宝)で、その昔、織田信長と浅井長政の戦いの時、この寺も焼けたのですが、信仰に厚い地元の人々が持ち出して、地中深く埋めて守ったと言われています。住宅地の一角にひっそりと建つお寺で、誰も人がいなく、こんな所にあるのだろうかと不安になります。本堂の横に収蔵庫があり、受付で拝観料を払うと鍵を開けてくれます。この十一面観音像は、平安時代のもので、”檜の一本造で、194cmの均整のとれた姿。右手を長く垂らし、軽くひねった腰は官能的でヴィーナス像を彷彿とさせます”と書かれていましたが、目を閉じて穏やかな表情で本当にきれいでした。周りを歩いて見られるようになっていて、耳の後ろについているお顔や、真後ろについている笑っているお顔や、ほれぼれするようなお姿をじっくり見ることができました。何だかとても得した気分になりました。
2 件のコメント:
この観音さまには、2年程前に東博にお出ましの折にお目にかかりました。「別格」と言っていい程ステキな観音さまですよねえ。でも、やはりお堂でお目にかかるのが一番! 首都圏の者にはなかなか適わぬ願いです。 だから、「良かったですねえ!」という気持ちと共に、ちょっと嫉妬したりして・・・ 渡岸寺の御門の写真は嬉しかったです。本などには出ていませんから。
教えていただいたので、見に行くことができました。感謝感謝です。京都からは意外と近かったです。ぜひ今度一緒に行きましょう!
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