祇園の花見小路にある、念願だった豆寅で、豆ずし膳を食べたあと、その突き当たりにあるお寺、建仁寺に行ってきました。ここには小泉淳作画伯による双龍図(法堂の天井画)があります。これは古いものではなく、2002年に建仁寺創建800年を記念して奉納されたものだそうです。入ってすぐの所で、創作過程のビデオが上映されていて、それを見ると、80才近い画伯が、北海道の廃校になった学校の体育館を借りて、畳108枚分の大きさの絵を前に、苦しみながら日夜筆をとる姿が描かれていました。法堂に入り実際の天井絵を見上げた時には、その迫力に圧倒されてしまいました。架空の動物である二匹の龍は、あ・うんの相をしていて、ちょっと愛嬌があり、生き生きとしていて、魂ごと宇宙に吸い込まれそうでした。
お寺のふすま絵とか壁画というのは、国宝とか文化財になっていて、なんとなく古いものというイメージでしたが、ここの天井画をはじめ、薬師寺の平山郁夫画伯の壁画、東山魁夷画伯の唐招提寺、千住博画伯の大徳寺のふすま絵など、現代の有名な画家が綿々と後世のために仕事を残しているのですね。うらやましい気がします。
豆ずし膳
3 件のコメント:
そうですね。現代の私達に馴染みのある方々の作品が後世に残っていくことを考えると、誇らしくもあり、何やら歴史というものさえ考えてしまいます。天井画で云えば、天竜寺の法堂には私の好きな画家、加山又造さんの雲龍図があります。以前は、上村松園の師であり、上村松篁の父である鈴木松年画伯によって和紙に描かれたものが飾られていたそうですが、今別の場所に保管されているのを見ると、すっかり傷んでしまい、龍の形も判然としません。美術品としての保管も難しいのですね。
禅宗には龍はつきものだそうですね。南禅寺、東福寺、相国寺、天龍寺、それぞれ描いた人が違うので、見てみたいです。
粗忽者で、「天龍寺」のことを「天竜寺」と書いてしまいました。失礼いたしました。
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