2/21/2010

ただいま!


無事旅行から帰ってきました。時差ぼけで寝不足のまま、前から楽しみにしていた、”狂言立ち合い”の通し(昼、夜)を見て来ました。立ち合いというのは、異なる流派が競演をする舞台のことで、今回は東京の和泉流の野村家と京都の大蔵派の茂山家が、昼と夜、メンバーを入れ替えて同じ演目を演じます。囃子方も小鼓の大蔵源次郎氏と大鼓の亀井広忠氏で、狂言師と囃子方との競演も見応えがあります。先ずは昼の部の野村萬斎による”三番叟”と夜の部の茂山逸平による”三番三”(大蔵流は字も違う)。出方も衣装も台詞も舞いも全く違いました。五穀豊穣を願う、お祝い事にはつきものの三番叟ですが、萬斎さんは鋭い目つきと声、キビキビとした動作で凄みを感じました。一方逸平くんの方は物腰も柔らかで、鈴の音も声も優しい感じ。これほど違いがあるとは思いませんでした。次の”蝸牛”は昼が、千五郎、茂、逸平の茂山家。夜が人間国宝の野村万作、萬斎、遼太の三世代。かたつむりと勘違いされた山伏が太郎冠者をだまして、でんでんむしむしと囃しながら浮かれて踊る面白い演目ですが、これまた、踊り方も舞台や小道具の使い方も違っていて驚きました。最後に萬斎さんと逸平君のトークショーがあり、洒脱な会話を聞いていて、頼もしさを感じました。800人近く入る会場が、昼夜満員で、殆どが女性客でした。

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