3/11/2010

壬生寺


冬の非公開文化財の特別公開で、今回初公開となる壬生寺の本堂とお庭を訪ねました。ここは節分のほうらく割りや、壬生狂言、新撰組の兵法調練場だったこと、壬生塚(お墓)があることで有名なお寺です。平安時代、三井寺の僧がこの地に地蔵菩薩を安置して堂を建てたのがおこりだそうです。当時は半跏像だったのが、焼けてしまい、造りなおされた時には立像となり、右手は錫杖を持つのではなく、与願印をむすんでいるのがめずらしいそうです。


私が見たかったのは、友禅作家、あだち幸さんが4年かかって仕上げたという障壁画です。絹の上に苦しみの地獄から浄土までが色鮮やかに幻想的に描かれています。あまりに現代的でどうかなっという感じもしますが、本堂自体も何回か焼けて、昭和45年にコンクリートに立て替えたそうですから、これが数十年、数百年後にはしっくりとくることでしょう。今見ている古色蒼然としたお寺や仏像も、昔は極彩色で金ぴかだったように。

お庭も初公開。こじんまりとして、手入れの行き届いた落ち着きのあるお庭でした。地元の人にもほとんど知られていないそうです。二匹のネコちゃんがゆうゆうと横切っていました。

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