南座で市川海老蔵の「源氏物語」を観てきました
歌舞伎とオペラと能の芸術の融合という試みです
光源氏はもちろん、海老蔵。紫式部は片岡孝太郎。オペラはメトロポリタンからカウンターテナーのアンソニー・ロス・コスタンツォ。能楽師は日替わりで片岡九郎右衛門や亀井広忠他。演奏も囃子方のほか、琴、チェンバロ、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバなどが入り、池坊の花入れまであるという豪華さ。
今回は恋遍歴ではなく、亡き母桐壺の「影」の存在でしかないと苦悩する光源氏の心の葛藤を描くというものでちょっと趣が違っていました。藤原惟光扮するアンソニーさんが光源氏の心の内を美声で哀愁たっぷりに歌いあげるのですが、いつものオペラのような字幕がなかったので、意味がよくわからず、それがとても残念でした。夕顔をのろい殺す六条御息所の悪霊が般若の面で迫力がありました。
海老蔵さんのインタビュー記事によると、この作品は海外で演じることを考えていて、その際にはオペラを外国語で歌い、歌舞伎役者は人形になる「人間浄瑠璃」という形式にしたいそうです。日本の伝統文化を広く知ってほしいという気持ちが強く感じられました。
観終わって外に出たら、半月が出ていました
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