快慶の仏像は今までけっこう観る機会がありました。醍醐寺の弥勒菩薩、千本釈迦堂の十大弟子像、東大寺南大門の金剛力士像(国宝)、石山寺の多宝塔の大日如来坐像、金剛峯寺の孔雀明王像など。
でも快慶で私が一番好きなのは醍醐寺三宝院の弥勒菩薩坐像
確か京都に来たばかりの頃は自由にゆっくり拝観できていたのに、ここ数年は特別ご開帳の時にしかお会いできなくなってしまいました。快慶デビュー2作目で若い時の作品です。金泥塗りを用いた現存最初のものだそうです。惚れ惚れします。
こちらの石山寺の大日如来は、いつもは多宝塔の暗い小さな窓から覗くので、このように全体像が見られるのはうれしい限りです。
こちらの文殊菩薩(国宝)は安部文殊院(奈良・桜井)の御本尊なので、奈良博にはお出ましはありませんが、とても美しいです。
今回初めて観て、私が一番すごいと思ったのは、この深沙大将立像(金剛峯寺)です。執金剛神立像と対になる像で、首にドクロの胸飾りをかけ、お腹に童子の面をつけ、象の顔の膝あてをつけ、腕には蛇が巻き付いています。玄奘(げんじょう)三蔵の守護神だそうです。
この孔雀明王像も素晴らしいです。私が行った時にはもう展示が終了していましたが、金剛峯寺の霊宝館で拝見しました。孔雀の羽の光背や細工、持物などは後補のものだそうですが、バランスがとれていて繊細で近くで観た時にはゾクゾクしました。
快慶は阿弥陀仏信仰が深く、たくさんの三尺阿弥陀を作ったそうです。作った時代によって、衣の襟の打ち合わせが変わっていくのがよくわかりました。こんな素敵なクリアファイルがありました。
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