10/19/2010

木田安彦の世界



京都在住の芸術家、木田画伯の「三十三間堂」展を見て来ました。三十三間堂をモチーフにした作品(木版画、水墨画、板絵、ガラス絵など、30年にわたって制作された70点)が一同に集められ圧巻でした。木版画の気が遠くなるような緻密な作業と大胆な構図は、新鮮な驚きでした。右目失明の危機(不安)を乗り越えて、一刀一魂、精力的に作品を完成させた「西国三十三所」の制作過程が1時間以上に及ぶビデオで上映され、彼のナマの言葉の重さや心血を注ぐ迫力、そして気さくな人柄などに感動しました。木版画は今では彫師や摺師は別の人に任せるのが普通ですが、木田画伯は、こだわりがあって、すべて自分自身でなさるとのことでした。

          木版画(図録より)1977年

          水墨画(図録より)1991年

          板絵(図録より)1998年

          ガラス絵(図録より)2006年

2 件のコメント:

Uryu さんのコメント...

とてもすばらしい版画ですね。三十三間堂は京都で一番好きなお寺の一つです。こんな芸術家の方の作品を紹介していただいてありがとうございます。

はりねずみ さんのコメント...

実は私も京都にいながら、今回初めて木田安彦さんのことを知ったのです。ぜひ、いつかどこかで作品をごらんになってください。