週末は奈良に行ってきました。まずは長谷寺。以前行ったはずですが、情けないことに全く記憶にありません。門前町が長くて、草餅やさん(帰りに食べた)、漬け物屋さん(試食した)、地元の酒屋さん(帰りに買った)などなど、楽しいお店がいっぱいありました。どのお店にも”長谷寺大観音特別拝観”というポスターが張ってありました。
広い境内で、やっと門に着いてもその先にえんえんと続く有名な登り廊下があり、本殿、五重塔へ行くためには、まだまだ上っていきます。もちろんその分、景観は素晴らしく、山や中腹のお寺の数々が見渡せます。
約10メートルで、木像では日本で最大級の観音様を祀っているのですから、本堂はさすがに大きいです。左手には蓮の入った水瓶を、右手には普通お地蔵様が持つ錫杖を持ち、蓮華座ではなく、盤石に立つ、珍しい観音様です(長谷寺式)。そして、今回の特別拝観とは何とプラス千円の拝観料で、堂内にもぐり、普通は見えない下半身部分を見る事ができ、おまけに、御足を触ることができるのです。別に信心深いわけでもないので、一瞬迷いましたが、まあ、折角の機会だからということで、入りました。真下から見るとデッカすぎて、拝むというよりは、ポカンと見上げるという感じでした。御足は長年の参拝者達に触られて、木像のはずなのに、黒くぴかぴか光っていました。
次に訪れたのは、奈良の紅葉の名所、談山神社。さすがに飛鳥の地です。歴史はぐっとさかのぼって、大化の改新のための秘密の談合の場所だったというのですから。ここから藤原氏の歴史が始まるそうです。きれいな十三重塔は鎌足の死を弔って建てられたものだそうです。それにしても昔の人は足腰が丈夫だったのですねぇ。
最後にどうしても行きたかったお寺、聖林寺へ着いた時は冷たい雨が降っていました。大和盆地にひっそりと建つこのお寺に、和辻哲郎氏や白洲正子さん他多くの仏像ファンに愛されている十一面観音立像が安置されています。残念ながら国宝のため、耐火建築の収蔵庫のガラスのケースに入っていて、直に見る事はできませんが、それでも”ミロのビーナス”と比較されるだけあって、身体のバランスがとても良く、表情も写真で見るよりも、ずっと穏やかで、包みこんでくれるような安心感を覚えました。たまたま一緒に見ていた親子のお母さんの方が、何やら両手を組んで上に挙げて(初めは伸びをしているのかと思った)、気を取り込み(多分)それを娘さんの頭の上に何回も降り落としていました。よくわからないけど、そういうお祈りの仕方もあるのでしょう。
ここからは、三輪山や卑弥呼のお墓や古墳群が見渡せるそうです。飛鳥の里をいつかゆっくり歩いてみたいですねぇ。
本より
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