昨年末に87歳で亡くなった大蔵流狂言師、茂山千之丞さんを追悼する狂言会が9月の末に京都観世会館で開かれ行ってきました。千之丞さんは声も良く、お話も上手、茶目っ気たっぷりで大好きな方でした。
2009年には体調を崩されたりしながらも、イタリア人のコメディアンとスイス人の道化師と三人で3Gプロジェクト(三人のじじいと千之丞さんは言っていた)を海外でやったり、オペラを演出したりとあまりの忙しさに心配していたのですが。
本来なら追善公演なのですが、千之丞さん自身がそういうものを嫌がったということで、千之丞さん作、演出の作品を茂山家全員集合で演じておおいに笑うという趣向になっていました。
ウェブより引用
一番胸を打たれたのは、兄で人間国宝の千作さん(91歳)が体調が思わしくないのに、酸素ボンベをつけながら、周囲の反対を押し切って、抱きかかえられながら登場し、朗々と小謡「祐善」を吟じられたことです。これは出棺の時にも一同で謡って見送られた曲だそうです。久しぶりにお目にかかる千作さんはひと回り小さく感じられましたが、声も大きく時々目がらんらんとして気迫が感じられました。
asahi.comに載った追悼の記事
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