金沢といえば、前田家加賀百万石。今でも前田一族は綿々と受け継がれ、金沢市民の尊敬の対象で、”お殿さま”と呼ばれているそうです。その前田家の居城であった金沢城。天守閣は火事で焼失した後、再建されていません。
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天守閣のように見えるのは”菱櫓”(二つの門を同時に見張れるようにわざわざ菱形に造った3階建ての堅固な造り)。ここには敵に石を落としたり、鉄砲用の窓などの工夫があります。
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平成13年に復元された”五十間長屋”(石垣の上に建てられた長屋造の櫓で武器などの貯蔵庫)。両端に菱櫓と橋爪門続櫓がついています。
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こちらは”三十間長屋” 江戸時代のものが残っていて、重要文化財。平瓦を貼った目地を白塗漆喰で固めた海鼠壁(なまこかべ)は、他のお城ではあまり見られない、特徴だそうです。
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もっと面白いのが石川門(重文)の石垣です。右と左の石の積み方が違います。右の、きれいに石を切って積まれた方を、”切りこみハギ”といい、左の、石の形にあわせて積まれた方を、”打ちこみハギ”といいますが、両方ともちゃんとした技法です。1756年に改修した当時も「左右違う積み方はおかしい」という議論があったそうです。
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今年、130年ぶりに再現された河北門
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石垣がとてもきれいです。