次は三山の中では一番北にある西明寺へ
建立は平安時代。昔は祈願道場、修行道場として栄えていて、かなり広い敷地だったようですが、このお寺も織田信長の比叡山焼き討ちの被害を受けています。幸いなことに山の奥にあったため、国宝第一号に指定された本堂、同じく国宝の三重塔と重文の二天門は難を免れ、貴重な仏像群や壁画が残されています。
長い石段が延々と続き、なかなか本堂にたどりつきません
やっと二天門(持国天と増長天)が見えてきました
ちょっとユニーク
こちらが今回とても楽しみにしていた三重塔の特別公開です。外観も素敵ですが、お堂の中には信じられない世界がひろがっていました。中を見せていただくにはお寺拝観料の他にさらに特別拝観料千円が必要となります・・・塔の中は狭いので大切な文化財に触れないように入り口で荷物を預けます。
「近江若狭の仏像」より
一層目には心柱がありません。須弥壇にはご本尊の大日如来坐像、その周りの四天柱には三十二菩薩や龍や鳥や様々な花などのが描かれています。色も鮮やかで息をするのもためらわれるほどの美しさです。
「白洲正子の旅」より
折上小組格天井には一つ一つ花模様が描かれています
白洲さんはこの内部を見て「山と水と、天と地と、お互いに呼応することにより、この世の浄土を表現しようとしたに違いない」と密教美術のすばらしさを綴ったそうです。
本堂にもご本尊の秘仏薬師如来をはじめとして、日光・月光、十二神将、釈迦如来などなどたくさんの寺宝がありましたが、あまりに塔内のインパクトが強すぎて、印象が薄れてしまいました。
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