壬生寺ではゴールデンウィークには毎年「春の壬生大念仏狂言」が行われます(4/29〜5/5)
壬生狂言とは普通の狂言とは違って、かん・でん・でんという太鼓、鐘、笛にあわせて面をつけて演じられる、せりふのない無言劇です。連日最初(13時から)に演じられる演目が ”焙烙割り” です。
(節分の時に撮った写真です)
焙烙(ほうらく)というのは素焼きのお皿のことで、節分の時には壬生寺の境内はこの焙烙を求める人々で一杯になります。この焙烙に家内全員の年齢、性別を書いてお寺に奉納します。毎年奉納されたこれらの焙烙を、この狂言の最後に盛大に割るのが見せ場となっています。
(2009年2月2日撮影)
1回の舞台で50枚くらい重ねて20列(約1000枚)、ですから7日間ではすごい数になります。高い所からほおり投げるので、粉々になりますが、これは厄落としの意味があるそうです。
(絵はがきより)
面をつけた演じ手が、舞台の端にこわごわ、高々と積み上げていく所作にもハラハラします。そして片っ端から倒していく様子は ”そこまでやる〜?” という感じですが、あまりに潔いので、思わずため息と拍手がおこります。
一日5演目ですがこの日、他に観たのは「花折」と「舟弁慶」。1演目に1時間ほどかかるので残念ながら全部は観られませんでした。
ちなみにこの焙烙はは京都府内の障害者授産施設の作業所で、信楽(しがらき、滋賀県甲賀市)の粘土を使い、丸一年をかけて一枚一枚丹念につくられているそうです。
0 件のコメント:
コメントを投稿