1/07/2008

そば二種


まずは出雲そば。
玄そば(そばの殻つき)を使うので、麺は色黒でこしがあり、香りが高く、栄養価にも優れているそうです。三段の丸い漆器にそばをもって出す割子(わりご)そばが有名で、これは松江の趣味人たちがそばを野外で食べるために弁当箱として用いられた形式だとか、ルーツは出雲大社参詣客向けの使い捨ての道中弁当ともいわれているそうです。そばの香りを消さないために、わさびではなく、もみじおろしを薬味として使い、汁を直接かけて食べます。



ちなみに三大そばとは、戸隠そば(長野県)、出雲そば(島根県)、わんこそば(岩手県)だそうですが、残念ながらまだ、わんこそばは食べたことがありません。でも今回経験した、もう一つのそば、出石(いずし)皿そばというのも、四大目に入る勢いで注目されているそうです。
兵庫県の北部の但馬地方に位置するいずしは、その昔城下町として栄え、但馬の小京都といわれ、いま現在も、町内に50軒もの蕎麦屋が並ぶ街となっています。初めて訪れましたが、しっとりとした、いい雰囲気の街でした。江戸時代、屋台で供される際に持ち運びが便利な小皿に蕎麦を盛って提供したことが始まりで、今でもお店では通常1人前5皿となっています。1皿に盛られた蕎麦の量は2~3口程度で、1皿単位での追加注文も可能です。蕎麦の色は茶褐色で、徳利に入ったダシと、薬味として刻みネギ・おろし大根・おろしワサビ・トロロ・生たまごが一緒に出されます。 白い小皿は『出石焼』といって、江戸時代中期に出石で大量の白磁の原石が発見され、今の佐賀県有田町の陶工を招いて、出石の城下町で磁器作りをしたのが始まりだそうです。とろろと卵を溶いた汁にからませて食べるそばは、なかなか美味で、くせになりそう!

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