7/31/2008

比叡山めぐり3


次に訪れたのは、西塔のにない堂。常行堂と法華堂という同じ形のお堂が建っていて、それが渡り廊下でつながっています。かの力持ち、弁慶がこの廊下をてんびん棒のようにしてお堂を肩にかついだことから、”にない堂”という名前がついたそうです。うっそうと茂る杉木立、青青としたコケが素敵でしたが、常行堂の前には”ただ今修行中”の札が立っていて、なにやら足音が。ここでの修行は、ご本尊・阿弥陀如来の周囲を歩き続けるもので、90日間横になることは許されず、一日数時間手すりに寄りかかり仮眠をとるというものだそうです。ちなみに隣の法華堂で行なわれる行は、90日間ひたすら坐禅を続け、その姿勢のまま仮眠をとるそうです。あー暑いなんて言っていられない(バチがあたりそう)・・・



西塔から東塔へは、うっそうとした木立のなかを40分くらいかかって歩いていきました。さすがに日陰は暑さも少しはマシです。時折吹き抜ける風が心地よく感じられます。



東塔には延暦寺の総本堂、根本中堂があります。とてつもない大きさのお堂で、暗い中、目を凝らすと、1200年燃え続けているという不滅の法灯の行灯が見えました。この辺りには他に、大講堂、文殊楼や戒壇院などそれぞれ味わいのある建物があります。

根本中堂

戒壇院

帰りは、日本一長いケーブルに乗って、琵琶湖を一望しながら、滋賀県の坂本に下りました。さすがに足が疲れました。

7/30/2008

比叡山めぐり2


歩いていると西国三十三ヶ所石仏というのがぽつんぽつんと置かれていました。みんな1000年以上前のもので、それぞれにご詠歌が添えられていました。

比叡山めぐり1












東京からきた友人と一日比叡山めぐりをすることにしました。
京都側から電車、ケーブルカー、ロープウェイを乗り継いで、山頂へ向かいます。眼下に京都市内が見えたと思ったのもつかの間、どんどん急な角度を登って、あっという間に深い山奥へと入っていきます。恥ずかしながら、今回初めて知ったのですが、延暦寺というのは、そういう名前のお寺があるわけではなく、比叡山全体を指し、東塔、西塔、横川という三つの広い地域の総称だそうです。全部まわるには、たっぷり一日かかるので、中をシャトルバスで移動することができます。まずは一番奥の横川へ。現在も修行の場所で、ここまで来ると人も少なくひっそりとしています。角のある骸骨を思わせる魔除け、角大師を祀る元三大師堂は落ち着いた色合いのお寺でした。

修行僧たちの草履でしょうか。
ちなみに、ここ比叡山には千日回峰行という荒行があって、草鞋に白装束で、この広い山に点在するすべての仏を6時間で巡拝するそうです。真夜中に出発して、山や谷を飛ぶような速さでかけまわり、それを毎日繰り返し、だんだんハイペースになり、千日(7年)かけて満行した時は、地球一周分ほどの距離になるそうです。今の世でもそういう事をしている人がいるなんて、いやー信じられない世界です。

7/29/2008

火渡り祭り


願い事を書いた行灯が階段に千灯



連日猛暑日が続いている京都。
昨日も朝早くから日差しがじりじりと照りつけていたのに、昼頃から一転、にわかにかき曇り、暗くなったなと思うと、東山を背にビリビリと稲妻が走り、突風と豪雨に見舞われました。ここに来て初めての雨です。恵みの雨どころではない降り方でしたが、おかげで気温がぐっと25度まで下がりました。
楽しみにしていた、狸谷山の火渡りは中止かと思っていたら、夜7時過ぎにはほとんどあがってきたので、やっぱり行くことにしました。夏バテ防止、ストレス解消を祈願すると聞いたら行かない訳にはいきません!またしても250段の階段苦行です。


護摩法要の後、その残り火の上を素足で渡る”火渡り行”というのが取り行われます。山伏達が火床をならして、読経を唱える中、一般の希望者達が次々と渡っていきます。なかなか楽しい催しものでした。



7/27/2008

カボチャ供養



7月25日は安楽寺で”鹿ヶ谷カボチャ供養”という行事が行われます。ひょうたん型のカボチャがこの辺の名産で、これを夏の土用の頃に食べると中風にならないという言い伝えがあるそうです。檀家の方々が煮付けてくださったカボチャを、きれいに手入れされた庭園を見ながらいただきました。みずみずしく、あっさりとした味で、しばし暑さを忘れることができました。

比叡山薪歌舞伎



東京から来た友人夫妻と、比叡山薪歌舞伎を見に行ってきました。霊験あらたかな、山深い、厳しい修行の比叡山というイメージ通り、なかなか雰囲気のある場所での舞台。予想に反して、かなり暑い夜でしたが、お囃子の音が自然の景色、風、空気と同化して響きわたり、霊に見守られているような、踊りやお芝居にすっかり心を奪われてしまいました。


暗くなった頃、ここに1200年以上ともされている、”延暦寺の不滅の法灯”の火を薪に移す火入れの儀というのが行われ、おごそかな気分を味わいました。

7/23/2008

キツネの次はタヌキ




宮本武蔵が一乗寺下り松での決闘前に修行したと言われている、狸谷山不動院というのが、近くにあるので、行ってみました。詩仙堂を通り過ぎ、うっそうとした山道をのぼっていくこと30分。吹き出す汗をぬぐいながら、途中いくつものユーモラスなタヌキ達を見ながら、250段の階段を登ると、清水寺のような木組みの本堂にたどりつきます。”他を抜く”という意味をこめて、スポーツ選手が祈願に来るということで、今日もアスリート達が駆け上がっていく姿が見られました。うーん、私も毎日ここへ通ったら、スマートになれるかも・・・

絵馬


さすがお稲荷様。絵馬もキツネです。
ここはどういう訳か、スズメとウズラが名物らしく、境内の店先で焼いて売っていました。ひと串買って味見しましたが、スジっぽくて、タレの味しかしませんでした。

7/21/2008

鳥居






有名な千本鳥居です。
これはほんの入り口で、
稲荷山の頂上まで上り
まわってくると、
延々と4キロも
続くらしいです。いつか
ハイキングシューズで
行ってみましょう。




夜はちょっと怖いです。

7/20/2008

あつおすぅ・・・


今日の京都は最高気温37.4度を記録したとか。信じられませぬ。
夕方、少しましになった頃、またしてもでかけていきました。今日は伏見稲荷大社の本宮祭です。市内在住の画家や子供達が描いた行灯画が飾られ、幻想的な雰囲気でした。境内は半分以上が外国人で、いろいろな国の言葉が飛び交っていました。


奈良へ



祇園祭りの興奮も醒めやらぬ中、21日で終わってしまう、奈良の国立博物館の法隆寺金堂展を見に行ってきました。
日本最古の四天王(飛鳥時代)がそろって寺外に出るのは初めてとのことで、暑さと興味を天秤にかけた末、知的好奇心のほうに軍配があがったという訳です。でも行った甲斐がありました。火災で焼けてしまって、60年代に日本画家の巨匠達によってそっくり再現された壁画、鎌倉時代の阿弥陀三尊、飛鳥時代の四天王、天蓋、台座などを間近にじっくりと見ることができ、不思議な時空を体験することができました。こういうものを実際に見ると、歴史を勉強するのも楽しそうと思えるのですがね。


奈良といえば、やっぱりこれでしょう。暑いのに、一心不乱に草を食べていました。

7/18/2008

山鉾巡行


梅雨明けで、朝からじりじりと太陽が照りつける晴天となった、巡行当日。9時に四条をスタートし、32基の山鉾がゆっくりと大通りを練り歩きます。機会があって、生まれて初めて見ることになり、にわか勉強をして、今日はすべての山鉾を見る覚悟です。結局最後の南観音山が目の前の御池通りを通ったのは午後2時過ぎでした。曵き手さん、音頭取りさん、囃子方さん、屋根方さん、警備の人、そして見物の人、暑い中お疲れさまでした。”動く美術館”とは、よく言ったもので、本当に見応えがありました。伝統文化を残すというのはすごいことですね。



7/16/2008

ユニークな屋台


キュウリ丸ごと一本を串にさして売ってたり、マグロの解体した頭をどんとのせてあったりと、楽しい屋台がいっぱい。


広い烏丸通りも道いっぱいに屋台が広がっていました。

わらべうた



”ろうそく一本献じられましょ〜”という子供の声につられて、ついつい奥へ。そこでは浴衣姿の可愛い子供たちが、わらべうたを歌いながら、ろうそくや、厄よけのお札などを売っています。

宵山



いよいよ、祇園祭りもクライマックス。宵山が始まりました。6時を過ぎると四条通りも烏丸通りも歩行者天国になり(三日間も!)露天が出てすごいにぎわいになります。駒形提灯に火が灯り、コンチキチンのお囃子があちこちから聞こえます。若者は半分以上が浴衣姿。全国のテキ屋さんが大集合したのかしらと思うほど、通りという通り、いっぱいに屋台が並んで、すごい熱気と人です。こんなことを毎年やってるのかと思うと、京都の人ってすごいなぁとつくづく思います。

7/14/2008

山鉾曵き初め



出来上がった鉾や山に、一般人も上れるというので、さっそく行ってきました。昔は女性は上れなかったものでしたから、隔世の感があります。でも今でも女人禁制の鉾や山があるんですって! それぞれの鉾によって、違いますが、だいたい500円から1000円くらいの粽や手ぬぐいを買うと上れます。部屋の広さは4畳半から6畳くらいで、狭い感じですが、結構高さがあって、迫力があります。


その後、予行演習のためか、お囃子を奏でながら、町内を子供たち(幼稚園児から中学生まで)が引いて行きます。浴衣姿やハッピ姿が可愛いです。汗びっしょりになりながら、あちこちの鉾を追いかけました。


鉾は地上25メートルの高さがあり、道幅ぎりぎりのところを通ります。脇の電柱などは保護の網がかけられていますが、電線や、ビルの軒に触りそうで、ハラハラします。そのためにちゃんと屋根の上に人がいて、見守ったり調整(ある時には足で軒先を押していた!)
したりしています。2メートルもある車輪も、あちこち行かないように、大きなクサビを置いて、微調整していました。

7/13/2008

大工方


平安時代から続いている祇園祭り。釘をいっさい使わずに縄だけで組み立てるそうで、素手で縄をしばりあげ、、木づちでたたいたり、和鋏で切りそろえたりと、伝統的な手法が見られ、おもしろいです。最後に塩とお酒で清め、神様にお祈りをしていました。

7/12/2008

鉾建て



いよいよ暑さも本番、祇園祭が近づいてきました。先週あたりから、どこの商店街でも、コンチキチという音楽が流れっぱなしで、雰囲気を盛り上げています。鉾建てが始まり、大きな四条通りでも、おかまいなしに、細い道では通行の妨げになっても、堂々と鉾が組み立てられていきます。京都の人はもう慣れっこになっていて、あきらめているのでしょうかね。もっと驚いたのは、見物人やカメラマンがうろちょろして邪魔しても、ぜんぜん怒らないことです。 櫓を横に寝せて、数メートルの巨大な真木をつけ、それをロープで引き上げて起こします。10トン以上のものを支えるのですから、非常に慎重に作業を進めていきます。それをいろんな鉾を見るために暑い中、半日もねばりました。(単なるヒマ人?)