8/07/2010

薬師寺奉納大歌舞伎2

先ず最初は田中傳左衛門・田中傳次郎兄弟による鼓と笛の競演です。澄んだ音色がピーンと響きわたり、いやがおうにも気分が高まります。
そしていよいよ「船弁慶」。七之助の義経はりりしくて綺麗。勘太郎の弁慶は若くてちょっと軽い感じだけれど堂々として。静御前と知盛の二役を演じる勘三郎は絢爛豪華な能装束をつけての熱演でした。

          産経新聞のウェブの画像より

上の写真でもわかるように、後シテで知盛の亡霊が出てきて、弁慶が数珠をかざして祈祷する辺りで、後ろの弥勒如来がライトに照らされ浮き出てきます。まるで如来に向かって拝んでいるような、または、如来様が亡霊から義経を守っているような、ものすごい演出でゾクッとしました。最後に知盛が退散するところが見せ場で、槍を肩に背負い、くるくると回りながら短い花道を退場していき、拍手喝采を浴びていました。


      ライトアップで浮かび上がった金堂の薬師三尊像と西塔

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