10/16/2009

田渕俊夫画伯のふすま絵

5年の歳月をかけて完成されたという60面のふすま絵は、すべて墨一色で描かれ、春夏秋冬の景色になっています。今年の春、高島屋の展示で見た時とは、光も空気も広がりも全く違います。黒の濃淡、筆力の強弱、ぼかしなど、近くで見たり、遠くに離れて見たりすることによって、色や風や光を感じとることができます。講堂もふすま絵もまだ真新しいけれど、これから数十年、数百年大切に残されていくのだと思うと感慨深いものがあります。係の人に聞いたら、驚いたことに撮影禁止ではありませんでした。(公開は今月25日まで)

     胎蔵の間(春の桜と柳の新芽)

        醍醐寺の薄墨色のしだれ桜を思いだします
 
     金剛の間(夏のケヤキとめだけ)

        真夏の強い日差しを感じます

     智慧の間(秋のススキと柿)

        逆光の西日に柿の実が見えて来ます

     大悲の間(冬の雪)

        雪が静かにしんしんと降り積もり・・・

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