5/10/2009

ウエサク祭(五月満月祭)

昨夜は五月最初の満月の日でした。”五月の満月には天界と地上の間に通路が開け、ひときわ強いエネルギーがふりそそがれる”そうで、この降り注がれる神秘な力を身に受けて、自分とすべてのものの「めざめ」のための熱い祈りを捧げるのが、光と水と聖音の祭典「五月満月祭(ウエサクさい)」です。晴天の昨日、鞍馬山で行われるというので、訳もわからず、興味しんしんで、行ってみました。



ウエサク祭の起源は、釈迦の降誕、悟りを開いた日、入滅の日が、全てヴァイシャーカ(Visakha)月(インド歴第二月)の第一満月の夜であったという伝承から来ているそうです(この日は各国で儀式があるようですよ)。



祭典は午後7時から始まり、第一部は銀碗に清水を満たし、月に祈る「きよめ」、第二部は月の光を受けながらの瞑想「はげみ」、第三部は聖火を燃やし、全員で「心の書」を唱えて魂の夜明けを迎える「めざめ」という次第で、夜を徹して行われるすごい祭りです。参列している多くの人達は、徹夜覚悟で、敷物、食料、防寒具持参です。いやぁ、参りました。京都の人達のパワーは底知れないですねぇ。


祭典の中では(儀式中は撮影禁止なので、残念ながら写真はありませんが)、一番エラい人(超高齢の女性)が魔王尊を讃える長い聖詩を読み上げると、参列者もあとについて復唱します。巫女さん(お寺なのに)が出てきたり、インド風のお坊さんもいたり、般若心経を唱えたりした後、尊天ご宝前の「消えぬ灯」より移された灯を、参列者各自の心のともし灯(ろうそく)に順次移し、そのともし灯を高く掲げて祈り、加持を受けます。この第一部の儀式が終わると、参拝者は順番に並び、地下の仏しゃり殿(ちょっと不気味)を通り抜け、本殿の中で 巫女さんが注いでくれる清水をいただきます。この間2時間ほど、ずーと立ちっ放しです。




お水をいただいて、本殿の前に戻ってきて、ふと見ると、満月がちょうど南に高く上がっていました。


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