5/11/2016

田上晃庸作品展@知恩院 ギャラリー和順


仏像の写真をデジタル技術で自然の風景と融合させた作品を意欲的に発表している田上さんの作品展が知恩院の和順会館で開かれているというので、見てきました。撮影もOKでした。


菩薩立像と沖縄の波

たまたま人がいなくて、作者の田上さんとお話しする機会があり、一つ一つ解説していただきました。中でも目を引いたのは大きな屏風2枚。


上の写真は菩薩立像と滝で、生の世界。子供の頃回りの皆さんに助けられて(滝)ここまで育った(右の植物)、感謝の気持ちを表しているそうです。光の当て方によって全くイメージが変わるとのことで、わざわざ照明を消して見せてくださいました。


こちらは死の世界。愛染明王とドライアイス。左に突っ立っている棒が死と向き合っている自分自身とのこと。


愛染明王。写真が光っているので後ろの景色が写り込んでしまってます


すごく迫力のある四天王像


大日如来と波


阿弥陀様(?)と波紋だったかな


 如来さんと月


渡海文殊と日本海の夕景

田上さんのお話しによると、仏像の写真はすべて東博で撮ったもの(東博は撮影OKなものがあるのです)。光や角度の制約があるので、なん百枚も写真を撮って、それを組み合わせて一つの像に作り上げるのだそうです。すごい技術と感性ですね。背景も波紋を作ったり、ドライアイスをたいたり、海や雲をたくさん撮って、色とか光とかを考えてイメージするとのこと。仏像をこんな風に見せるという試みは初めてのことじゃないかしら。とても素晴らしい作品でした。


この写真は私が去年の12月に東博で撮った、同じ「渡海文殊菩薩騎獅像および侍者立像」です。素人が撮るとこうなります・・・




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